TOP> リクルート コラム一覧> 未経験からでも安心!トラックドライバーの「1日」をのぞいてみた

トラックドライバー未経験者の不安とは?

「トラックドライバーに興味はあるけど、自分に務まるのか不安です」——そんな声をよく耳にします。実際、未経験者が一歩踏み出せない理由の多くは、「業務内容が見えない」「どれくらい体力がいるのか」「職場の雰囲気が怖そう」といったイメージから来ています。

中には「運転だけでいいのですか?」と単純な業務に感じる人もいますが、実はドライバーの仕事には計画性や責任感、細やかな対応力も求められます。それに、体力面についても不安が多いのが正直なところです。長距離や荷物の積み下ろしといった場面で「やっていけるのか?」と悩むのは当然でしょう。

さらに、職場の人間関係や会社の雰囲気についても、求人情報だけでは読み取れず、足踏みしてしまう人も少なくありません。しかし、実際に業界に入ってみると、思っていたよりもフレンドリーな環境で働けることに驚く方も多いのです。未経験者を受け入れる体制が整っている会社では、段階的な教育プログラムを用意していることが多く、一から丁寧に指導してもらえる環境が整っています。

未経験歓迎のドライバーに求められるスキルと資質

未経験歓迎という言葉の通り、ドライバー業界では普通免許さえ持っていれば始められる仕事が多く存在します。もちろん、中型・大型免許が必要な場合もありますが、会社によっては入社後に資格取得支援制度を利用してステップアップすることも可能です。資格取得にかかる費用を全額または一部負担してくれる企業も増えており、キャリアアップの道が開かれています。

特別なスキルが必要ないとはいえ、求められる資質は存在します。最も大切なのは、時間を守る意識です。配送業務では「納品時間厳守」が前提であり、時間管理能力は非常に重要です。また、運転する時間が長いため、集中力を維持する力も欠かせません。道路状況や天候の変化に柔軟に対応できる判断力も、安全運転のためには必須といえるでしょう。

1人の時間が長い仕事でもあるので、「黙々と作業するのが好き」という人にはぴったりです。
一方で、納品先でのあいさつや簡単な会話も発生するため、最低限のコミュニケーション能力は必要です。ただし、常にチームで動くわけではないので、「人間関係で悩まない職場がいい」という方にはむしろ適職といえるでしょう。
また、責任感を持って仕事に取り組める姿勢も評価されます。納品先の期待に応え、安全に荷物を届けることが使命となるからです。

トラックドライバーの一日を徹底解剖!

出勤から帰宅までの流れ

では、トラックドライバーの1日はどのように進んでいくのでしょうか。

朝の出勤時間は配送先や荷物の種類によって変わりますが、多くのドライバーは早朝から始動します。まず行うのは点呼と車両点検。アルコールチェックやブレーキの確認など、安全運転のための確認作業を行います。

点呼が終わると、当日の積み込み作業へ。自社倉庫や提携先のセンターなどで荷物を積み、目的地へと出発します。配送ルートは、あらかじめ決められており、カーナビやタブレットで案内される場合が多いので、未経験でも安心です。

納品先では、伝票の確認や荷物の受け渡しを行います。重い荷物は台車を使ったり、納品先が手伝ってくれたりすることもあるため、体力的な負担が常に大きいとは限りません。

帰社後は、車両の点検・清掃や日報の提出を行い、1日の業務が終了します。慣れないうちは緊張の連続ですが、業務フローは基本的にシンプルで、数週間で自分のペースがつかめるようになります。

体力面で大変に感じる部分もありますが、運転中は意外にも「体を休められる時間」になることも多いのです。

【モデルケース】日勤ドライバーの一日スケジュール

時間帯内容
6:00〜6:30出社・点呼・アルコールチェック・車両点検
6:30〜7:00積み込み作業(倉庫・センター)
7:00〜12:00配送(2〜4件)
12:00〜13:00昼休憩(コンビニや道の駅などで休憩)
13:00〜16:00午後の配送(1〜2件)
16:00〜16:30帰社・車両点検・日報記入
16:30業務終了・退勤

未経験からスタートするための準備とは?

未経験者が最初にすべきことは、会社選びです。教育体制が整っている会社や、資格支援制度がある職場を選ぶことで、スムーズに現場に馴染むことができます。求人情報だけでなく、口コミや評判もチェックすると、より実態に近い情報が得られるでしょう。面接時には遠慮せずに研修制度や先輩ドライバーのサポート体制について質問することをおすすめします。

入社前にやっておくと役立つこともあります。まずは運転技術の確認です。長時間運転することになるので、普段から車に慣れておくと安心です。免許を取得したばかりで運転に不安がある方は、ペーパードライバー講習を受けるのも良いでしょう。また、配送エリアの地理や交通状況を、事前に調べておくことで、不安を軽減できます。地図アプリやストリートビューを活用して、主要な道路や配送先の特徴をチェックしておくと心強いでしょう。

もうひとつ重要なのが生活リズムの調整です。ドライバーの仕事は朝が早く、勤務終了も夕方前後になることが多いため、夜型の生活をしている人は徐々に朝型へと切り替えておくと、入社後のギャップが少なくなります。また、体力づくりのために軽い運動を始めておくのもおすすめです。特に腰痛予防のためのストレッチや、腹筋・背筋を鍛える簡単なトレーニングは、長時間の運転に耐えるために役立ちます。

業界初心者が知っておきたいよくある質問

「ドライバーって休めるのですか?」「長時間労働じゃないのですか?」という質問はよくあります。実際には、会社や業務内容によって差が大きいですが、最近は働き方改革の流れもあり、しっかり休憩が取れる体制を整えている会社も増えています。法律で定められた休憩時間はもちろん、納品の合間に短い休憩を挟むなど、体調管理に配慮した勤務形態が広がっています。また、運行管理システムの導入により、過労運転を防ぐ取り組みも強化されています。

休日についても、完全週休2日制の会社や、隔週休みの会社など、選択肢は広がっています。業界全体として、労働時間を見直す動きが加速しているのは間違いありません。以前と比べて、プライベートの時間を確保しやすくなっている点は、大きな変化といえるでしょう。特に大手物流会社では、ワークライフバランスを重視した勤務体制を整える傾向が強まっています。

給与体系は歩合制の職場もありますが、固定給+手当で安定した収入を得られる会社も多数あります。
未経験スタートでも、年収300〜400万円前後を目指せるケースは珍しくありません。
また、経験を積んで大型免許を取得すれば、さらに収入アップが期待できます。深夜勤務や長距離運転には特別手当が付くことも多く、頑張りが収入に反映されやすい職種といえるでしょう。

入社後の慣れるスピードについては、平均すると1〜2ヶ月で業務の流れがつかめるようになります。研修制度や先輩のフォローが手厚い会社であれば、もっと早く自立できることもあるでしょう。最初は同乗指導で基本を学び、徐々に1人で任せられる範囲が広がっていくのが一般的です。3ヶ月もすれば、ほとんどの業務をこなせるようになる方がほとんどです。

未経験から始めた先輩のリアルな声

実際に未経験からスタートした先輩たちの声は、とても参考になります。

入社2年目の30代男性。「最初は何もわからなくて不安でした。でも、先輩が同乗して丁寧に教えてくれて、1ヶ月で一通りの流れを覚えました。今は1人で走るのが楽しいです」
前職はオフィスワークでしたが、「外を走り回る仕事に憧れていた」という理由でトラックドライバーに転身しました。今では配送ルートも完璧に把握し、効率的な配達を心がけているとのことです。

40代の女性ドライバー。「前職は販売職で、人間関係に疲れていました。ドライバーになってからは、ほとんど自分1人で仕事が進むので、精神的にもラクになりました」
最初は体力面での不安もあったそうですが、「工夫次第で女性でも十分やっていける」と実感しているそうです。配送先での丁寧な対応が評価され、お客様からの指名も増えているとのこと。

50代から未経験でスタートした男性。「自分の仕事が誰かの生活を支えていると実感できるので、やりがいを感じます。最初の一歩を踏み出してよかったと思っています」「年齢的に転職は難しいと思っていたが、経験よりも安全運転の意識を重視してくれる会社に出会えた」と感謝しています。

こうした声に共通しているのは、「不安だったけど始めてよかった」という前向きな実感です。どの年代からでもチャレンジできる職種であることも、トラックドライバーの魅力の一つといえるでしょう。

まとめ:未経験でも安心して一歩を踏み出すために

未経験からトラックドライバーになるのは、決して無謀な選択ではありません。むしろ、未経験者を育てる体制が整ってきている今だからこそ、挑戦しやすい時期ともいえます。物流業界全体が人材不足に直面している中、意欲のある人材を歓迎する風土が広がっているのです。

最初は不安でも、情報収集と準備をしっかりすれば、誰でもスタートラインに立てます。自分に合った職場を見つけ、働き方を見直すことで、これまでとは違う新しい生活を築くことができるでしょう。また、ドライバーとしてのキャリアを積むことで、将来的には運行管理者や物流コーディネーターなど、幅広い道も開けていきます。

新しい一歩が、あなたの人生を前に進めてくれるかもしれません。未経験だからこそ、可能性が広がっている今、まずは「知ること」から始めてみませんか?トラックドライバーという選択が、あなたの新たな可能性を切り開くきっかけになるかもしれません。

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