2024年4月10日~12日、インテックス大阪で開催された関西物流展に参加し、最新の物流技術とソリューションを体験してきました。このイベントは、日本国内外から多くの企業や専門家が集まり、物流業界の未来を切り開くための最先端の技術とアイデアが紹介される場となっています。私が特に印象に残ったポイントをご紹介します。
物流業界の未来を見据えた4つの取り組み
1. 自動化技術の進展
物流業界では自動化技術が進展しています。今年の展示会では、多くの企業が最新のロボットや自動倉庫システムを披露していました。特に、AIを活用したピッキングロボットや自動運転フォークリフトは、その精度と効率性の高さに驚かされました。これらの技術の発展により、今後の人手不足問題を解消し、より効率的な物流の実現が期待されています。
2. 持続可能な社会の実現
環境問題への関心が高まる中、多くの企業が持続可能な技術を重視した取り組みを行っていることも印象的でした。再生可能エネルギーを活用した倉庫や、リサイクル素材を使用した梱包材など、環境負荷を軽減するための様々な工夫が紹介されました。また、エネルギー効率の高い電動車両や、低排出ガス技術を搭載したトラックも展示され、物流業界が持続可能な社会の実現に向けて積極的に取り組んでいることが分かりました。
3. デジタル化とデータ活用
物流のデジタル化は、効率性向上とコスト削減が鍵となっています。今回の展示会では、IoTやビッグデータを活用した物流管理システムが多数紹介されました。リアルタイムでのデータ収集と分析により、配送の最適化や在庫管理の効率化が図られています。特に、ブロックチェーン技術を活用したトレーサビリティの向上は、食品や医薬品などの安全性を確保するために重要な進展と言えるでしょう。
4. 人材育成と労働環境の改善
物流業界においては、人材育成と労働環境の改善も大きな課題です。今回の展示会では、従業員のスキル向上を支援するための教育プログラムや、働きやすい職場環境を提供するための施策が紹介されました。
人材をテーマに、私はトラックYouTuberの『本舗なっか』さんと『みやたんチャンネル』さんのトークショーに参加してきました。
お二人はフジトランスポート株式会社に所属しながら、副業としてYouTube活動を行っています。YouTube活動を始めたのは、社内ルールの改正がきっかけでした。元々、あるドライバーが趣味で動画投稿していました。ただ、荷物を映せなかったり、どこまで映していいのか曖昧だったりと、どこか隠し事をしているかのようにYouTube活動をしている感覚になったそうです。そこで社内会議を開き、『SNSの発信全てが悪いことではない』となり、副業としての活動が認められました。ただ、発信内容は社内で確認してから投稿するというルールも同時に決められました。
現在、フジトランスポートでは『おじとらチャンネル』や『かなちゃんねる』など、11名のYouTuberが活躍しており、総登録者数は75万人以上に達しています(2024年8月時点)。
このような取り組みが、若い世代の採用に繋がっているのではないでしょうか。差別化が難しいトラック業界において、自社の強みや特徴を発信することが、他社との差別化を図る一つの方法となっています。
終わりに
関西物流展2024は、物流業界の未来を感じることができる貴重な機会でした。
最新技術の展示や各企業の取り組みを通じて、物流の効率化と持続可能な技術の両立がますます重要になっていることを実感しました。
今後もこのようなイベントを通じて、物流業界のさらなる発展を追っていきます。