2024.12.10
- 清瀬幸枝さん
2024.07.23
株式会社 松元サービス
黒木 優香さん
未経験からトラックドライバーとして新たなキャリアに挑戦した背景には、強い意志と情熱がありました。長年の憧れを実現したその道のりと苦悩を語ってくれました。3人の子どもを育てる母親としての役割と、ドライバーの仕事をどのように両立させているのか。最初は中々採用してもらえずにいましたが、一本の電話がきっかけで松元サービスに入社。当時のエピソードと日々の奮闘について、黒木さんが在籍されている松元サービス東大阪営業所よりお届けします。
始めは歯科助手と医療事務を10数年働き、三人目が生まれるタイミングで退職した後は在宅で仕事をしました。子育てが少し落ち着き始めたころ、職を転々として、保険の営業や出荷業務の事務もしていました。子供は男の子二人と女の子の三人です。子どもたちとは休日にはゴルフに行ったり、温泉に行ったり、友達のように遊んでいます。この歳でもハグするくらい家族仲はとてもいいです(笑)
前職で出荷業務の会社でトラックの手配をする事務をしていました。その時集荷に来てくれた女性ドライバーの運転姿を見たことがきっかけです。いつもは男性のドライバーが来てくれるのに、その女性ドライバーを見て、「かっこいい」と強く印象に残りました。
ちょうど新しい仕事を探そうと思っていたときに、女性ドライバーの姿を間近に見たことで、ドライバーになりたい気持ちが強くなっていきました。トラックに乗ったことはなかったのですが、元々ミッションの普通免許を持っていたので、乗用車から4tトラックまでを運転できる資格はありました。
当時46歳だった私は、「年齢的にもこれで最後の転職。最後の仕事として憧れのトラックドライバーになりたい!」と子どもたちに相談しました。
子どもたちに自分のしたいことを言うのは初めてで不安もありましたが、「お母さんにはやりたい仕事をしてほしい。応援したい!」と背中を押してくれました。
いまトラックドライバーとしてやりたい仕事ができて、とても幸せです。子どもたちからは「お母さん、前より生き生きしているね!」と言われます。私にはこの仕事が合っているのだと思います。
未経験OK、女性ドライバー歓迎!という会社は多いですが、実際46歳女性未経験での転職はかなり難しかったです。いくつか面接に行きましたが、断られた会社もありました。
その中で、採用していただいたのが松元サービスでした。ただ、松元サービスへ入社するまでも葛藤がありました。
松元サービス東大阪営業所の他に4社くらい受けたのですが、未経験であることや年齢のせいか中々受からず・・・。しばらく連絡待ちの状態でした。
ある会社の面接が終わった後、松元サービス東大阪営業所の所長から電話がありました。「以前断りましたが、一度あなたと面接がしたいです。スケジュールいつ空いていますか?」と。「今日の昼から空いています!」と私は答え、その日の午後にすぐ会社へ向かいました。
面接では、「人一倍の覚悟、パワーはあります。自信もあります!ただ、トラックに乗ったことがありません。ミッション車に20年ほど乗っていません。でも、やる気はあります!」と気持ちを伝えました。パワフルさが伝わったのか一日体験をすることになりました。
翌日、先輩の女性ドライバーに横乗りさせていただきました。トラック自体初めて乗るのに、いきなり10tトラックに乗れてワクワクしていたのを覚えています。力には自信があったので重たい荷物を運ぶことは全然苦ではありませんでした。
一日体験が終わった後、「次の日4t空いているけど横乗りする?」と所長から言っていただき、横乗りを何度かさせていただきました。皆さん、運転の仕方から荷物を運ぶ注意点まで丁寧に教えてくださり、その後も試用期間として一か月半ご指導いただきました。
そんなある日、所長から「やる気さえあればできる。他のところに行かなくていい。うちにおいで。」と声をかけてくださり、正式に入社がきまりました。本当に嬉しかったです。
最初は先輩が助手席に乗り、運転の練習に付き合っていただきました。
慣れない4tトラックなので、無意識に道路中央に寄ってしまったり、通勤の時間帯に坂道発進ができず交差点で動けなくなったり。迷惑をたくさんかけてしまいましたが、いまでは「あのとき死ぬかと思った!(笑)」と、笑い話にしてくれる雰囲気の会社です。
スタッフ同士は年齢関係なくニックネームで呼ぶ人もいて、ラフに話をしています。
初めての長距離運転の日は雨が降っていました。前が見えにくく、道も不安でした。
関東に荷物を運んだ帰り道、たまたま近くで運転していた先輩から「帰り道迷ったらあかんから合流しよか!」と電話があり、一緒に帰ろうと気遣ってくれました。トラック三台が連なり先輩と先輩の間に入って走行すると、スピード感を合わせられ、道に迷う事もないので安心しました。本当に感謝しています。
仕事に慣れてきた頃、長距離の運転で一度大きな失敗をしたことがあります。新潟に荷物を運んだ帰り道、少しだけ仮眠しようとパーキングエリアで休憩していたら、寝過ごしてしまったのです。次のお客様の所へ延着したら迷惑をかけてしまう…急がないと!という気持ちから、焦って運転をし、カーブを曲がりきれずにガードレールにぶつかる事故を起こしてしまいました。身体は無傷だが、トラックのサイドミラーがとれてぼこぼこに。
その時は会社に連絡をせずに、荷物を届けることだけを考えていました。その後事務所に帰り事情を説明しました。「なぜ寝過ごした時点で会社に相談しなかったのか?」と上司聞かれ私は「迷惑かけると思いました」と正直な気持ちを伝えました。それに対し、「俺たちのこと信用してないか?俺たちはドライバーを守るのが仕事やで。トラブルがあっても無理をしてはいけない。先に相談しなさい」と。
自分で何とかしようと思い焦った結果、周りの人にも迷惑をかけていたことに気がつきました。それからは困ったときは何でも相談するようにしています。
乗りたい!してみたい!と気持ちさえあれば、できます。会社の雰囲気も良いですし、若い子たちも増えています。
経験値も性別も関係ありません。18歳以上であれば自信をもって挑戦してほしいです。
ぜひ一緒に働きましょう!