TOP> リクルート コラム一覧> トラックドライバーの休日とは?

トラックドライバーという職業は、長距離の運転や荷物の配送など、常に忙しさが求められる仕事です。しかし、どんなに忙しくても、リフレッシュするための休日は必要不可欠です。近年、労働環境の改善が進んでいますが、人手不足と言われているドライバーたちの休暇はどのように確保されているのでしょうか?ドライバーの健康と安全を守るために、どのような工夫がされているのかトラックドライバーの休日について紹介いたします。

休みのルール

トラックドライバーの労働時間と休日には、いくつかのルールがあります。
まず「拘束時間」と「休息時間」という概念があります。

休息時間: トラックドライバーが連続して労働し続けることがないよう、勤務と次の勤務の間に設定される自由時間です。拘束時間と拘束時間の間には、8時間以上の休息時間を確保する必要があります。

拘束時間: 1回の勤務における始業から終業までの労働時間と休憩時間を合わせた時間を指します。拘束時間は原則として1日13時間までですが、16時間までなら延長が可能です。また、拘束時間が15時間を超えることができるのは、1週間に2回までとされています。月間の拘束時間は293時間が上限で、労使協定がある場合は最大320時間まで延長が許可されることもあります。

平均の休日日数

全産業での平均年数休日は112日~114日です。
運送業界では企業によって年間休日120日以上で土日祝休みというところもありますが、週に1日や週に2日といった企業でさまざまです。運送業界全体で人手不足と言われている昨今では、平均休日も企業ごとでさまざまになっています。

週一日のトラックドライバーの場合

人手不足の影響で、実質的に週に1日しか休めないトラックドライバーも少なくありません。特に長距離トラックドライバーは、需要が多いため、金曜日の夜遅くに仕事が終わり、土曜日に1日休みがあっても、日曜日の夜には再び仕事が始まることが多いです。このため、実際には週末に十分な休息が取れないことがあります。

週二日のトラックドライバーの場合

週に2日の休日が取れるトラックドライバーは非常に珍しく、さらに土日休みの企業となると、大手以外ではほとんど見られません。多くの運送会社は隔週で土日休みのパターンが多く、月の休みが6日から9日程度にとどまることが多いです。このため、土日休みを希望する場合は「完全週休二日制」と記載された求人を探すことが重要です。

シフト制の場合

食品会社との取引がある運送会社では、土日も業務が発生することが多く、シフト制での勤務が一般的です。シフト制のデメリットとしては、不規則な休みがあることが挙げられますが、事前に休み希望を出せば、希望の日に休むことが可能です。平日休みのメリットとしては、役所や病院の手続きがしやすい、平日であれば観光地などが混雑しにくいといった点が挙げられます。

トラックの種類ごとの休日の違い

トラック運転手は、配送距離や会社の規模など、その種類ごとに休みに特徴があります。

・短距離、中距離の配送業務
・長距離トラック運転手
・大手運送会社

休日の規定は会社によってそれぞれですが、ざっくり分けると3つの違いがあります。

短距離、中距離の配送業務

短距離、中距離の配送業務を行うトラック運転手は休みがとりやすい傾向があります。
一度の配送距離があまり長くないため、道路状況や天候、荷受人の都合などで多少ズレが生じても大幅に仕事の時間が延びることはないからです。
そのため勤務スケジュールも調整しやすく、乗務員の変更も容易なため、休みや有給休暇も取得しやすいといえます。

長距離トラックドライバー

長距離トラック運転手の場合は、運転する距離が長いため、労働時間も長時間になり休日がとりづらい傾向があります。

また、配送距離が長く、土日祝日に関係なく運転業務が継続するため、勤務スケジュールの調整も限られてきます。

もし安定に休日をとりやすい仕事がしたい場合は、トラックドライバーの中でも短距離・中距離の仕事を選ぶことをおすすめします。

大手運送会社

大手の運送会社のトラック運転手も、休みを取りやすい傾向があります。

大手の方がトラック運転手の数が多く、業務量もシステムで管理されているため、急に業務が発生したり事故で仕事が長時間化したりしても、人員の量で対応が可能です。業務の調整が柔軟であるため、休みも取りやすくなります。

また、大手の会社ほどコンプライアンスを大事にせざるを得ないため、休みが違法に取れない状況で働かせられる可能性は低いです。

休みが取れるかどうかは、会社によって異なりますので、詳しくは面接時などに効いてみることをおすすめします。

まとめ

トラックドライバーの休日の確保は、業務の性質や企業の体制によって大きく異なります。健康と安全を維持するためには、適切な休息と休日が不可欠です。トラックドライバーを目指す方や、既に働いている方は、自身のライフスタイルに合った勤務形態や企業を選ぶことが重要です。

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