手に職を付けたい!
トラックドライバーの仕事は、運転スキルや地理、多種多様な荷物を扱うスキルを習得できる強みがあります。また、近年のトラックドライバーは労働環境の改善が進んでおり、勤務時間や休日が選べる企業が増え、女性ドライバーも増加しています。運送業界未経験者を対象に、資格取得支援制度を設けている会社もあります。これにより、企業が費用を負担してくれる場合がありますので、就職前に確認することをおすすめします。
ですが、多くのトラック会社では、入社前に中型・大型免許の取得が必要であり、応募条件にも両免許の所有が必須とされております。
ではAT(オートマ)限定普通免許から、大型免許を取得するにはどうすればよいのでしょうか。
今回は大型免許取得の流れについてご紹介します。
大型免許取得方法と注意点
そもそも大型免許の取得条件は、普通自動車免許・準中型免許・中型免許・大型特殊免許のいずれかを取得しており、かつ運転経歴が通算3年以上あることです。
免許停止の期間がある場合は、その期間を除いて3年経過している必要があります。
上記の条件を満たしているAT限定普通免許取得者の場合、大型免許取得方法は3つあります。
①自動車教習所にて「AT限定解除」を終えてから「大型車教習」をする
②運転免許センターで一発試験で受ける
③自動車教習所で、AT限定解除をしながら大型車教習をする
それぞれ具体的な取得手順をみていきましょう。
①自動車教習所にて「AT限定解除」を終えてから「大型車教習」をする
大型免許を取得するうえで最も一般的なのが教習所です。
教習所にて「AT限定解除」の教習をし、技能審査を受ける。
技能審査の合格証を運転免許センターにて持参し、「AT限定無」の免許証に書換える。
新しい免許証を持って教習所に行き「大型免許」の教習を開始する。
Q.「AT限定解除」の教習と、大型免許の教習は別の自動車教習所でもいいのか?
A.別の教習所でも構いません。
AT限定解除の価格が安い教習もあります。しかし、同じ教習所に入校すると入校金サービスでコストが削減できたり、走りなれたコースで安心できるためおすすめです。
②運転免許センターで一発試験で受ける
文字通りの一発試験です。腕に自信がある人はこのような選択肢もあります。
しかし、例年、一発試験の合格率は高い場合でも30%ほどです。
こちらの試験は、大型免許を取消しになった方が、再度取得する一般的な方法なため、合格者のほとんどが大型車の運転経験者であることがみられます。
そのため、普段の生活でAT限定普通車を運転してきた人が、運転免許センターに行き、MT(マニュアル車)仕様である大型車の技能試験をうけるというのは超難関だと言えます。
③自動車教習所で、AT限定解除をしながら大型車教習をする
①と紹介したものと少し異なり、「AT限定を解除しながら大型車を教習する」という方法もあります。
ただし、「AT限定を解除しながら大型車教習をするプラン」を用意していない教習が多いため事前に注意が必要です。
事前にお近くの教習所にこちらのプランがあるか確認しましょう。
AT限定解除のための技能教習は最短4時限
+
大型車の教習時限31時限
順調に進み、終了検定・卒業検定を省くと最短35時限で卒業できます。
すべての教習を終え、卒業検定に合格し、運転免許センターで適性検査に合格すると大型免許を受け取ることができます。
※適正試験とは、色彩識別能力・聴力・視力等が基準に達している等の試験です。
必要な費用
1.AT限定解除:費用の相場は55,000円程、期間は最短3日間。
2.大型自動車教習:費用の相場は450,000円程、期間は最短15日間。
別途仮免許交付料が必要
3.一発試験:相場40,000円程、期間は最短7日間。
また、教育訓練給付金を受けられる方もいますが、一定の条件があるので注意してください。
雇用保険の給付制度である「教育訓練給付制度」を利用することで、大型免許の取得にかかる費用(受講料)のうち、最大40%(上限20万円)を訓練終了後に補助金を受けることができます。 受給資格は、厚生労働省の指定講座を修了した者に限り、「特定一般教育訓練」にあたる「大型免許取得に関わる教育訓練経費」が対象になります。
在職者であって、支給要件期間(被保険者として雇用された期間)が1~3年以上ある。 離職日の翌日以降、受講開始日までが1年以内であり、かつ支給要件期間が1~3年以上あること。 過去に教育訓練給付金を受けたことがある場合、それから3年以上経過していること。
計画をかけて免許を取得しましょう
教習所の技能検定に落ちると、再検定料がかかる場合があるほか、教習期限も設けられているので、自分自身でしっかりスケジュールを組んで計画的に進めることを心掛けましょう。