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トラックは長時間の運転や過酷な環境にさらされることが多いため、定期的なメンテナンスが非常に重要です。トラックの故障を未然に防ぎ、安全な運行を維持するために、どのようなメンテナンスを行うべきか、具体的なポイントをご紹介します。

トラックのメンテナンスの種類

トラックを安全に運行するためには、「車検」「定期点検」「日常点検」の3つのメンテナンスが欠かせません。これらは「道路運送車両法」によって義務付けられており、トラックドライバーやオーナーにとって重要な業務となっています。それぞれの点検には異なる目的とタイミングがあり、適切に行うことで車両の安全性と信頼性を保つことができます。

車検

車検は自動車の点検整備で、トラックでは原則として1年ごとに行われます。車検の点検項目と合格基準は明確に定められており、通常はディーラーや整備工場で実施されます。車検では、エンジンやブレーキ、タイヤなどの基本的な機能が基準を満たしているかどうかが確認されます。オプションとしての追加点検も行われることがあり、これにより潜在的な問題を未然に防ぐことができます。車検を自分で行うことも可能ですが、専門知識と技術が必要であるため、注意が必要です。

日常点検整備

日常点検は、運行前や運行中に行う車両点検です。始業前点検、中間点検、就業点検などが含まれます。特に始業前点検は、運行前に実施し、その内容を日報に記録することが義務付けられています。これにより、運行前に車両の安全性を確認し、万が一のトラブルを防ぐことができます。中間点検や就業点検は任意ですが、車両のトラブルや故障を予防するために、可能な限り実施することが推奨されます。

定期点検整備

定期点検整備は、「道路運送車両法」により、すべての車両に対して義務付けられています。車検の他に、業務用トラックや自家用大型トラックは3ヶ月ごとの点検が必要です。一方、自家用の小型・中型トラックについては、6ヶ月ごとの点検が義務付けられています。これらの定期点検を確実に行うことで、車両の故障を未然に防ぎ、長期間にわたって安全な運行を維持することができます。

メンテナンス方法

トラックの故障を未然に防ぎ、安全な運行を維持するために、どのようなメンテナンスを行うべきか、具体的なポイントを7つ紹介します。

1. エンジンオイルの交換

エンジンオイルは、エンジン内部の潤滑を保ち、摩耗を防ぐ役割を果たします。定期的にオイルを交換し、エンジンの寿命を延ばすことが重要です。交換時期は走行距離や使用環境によって異なりますが、一般的には5,000〜10,000kmごとに交換するのが目安です。

2. タイヤの点検と交換

タイヤはトラックの安全性に直結する重要な部品です。空気圧や溝の深さを定期的にチェックし、異常があればすぐに交換しましょう。特に長距離を走るトラックでは、タイヤの劣化が早いので注意が必要です。

3. ブレーキの点検

ブレーキはトラックの安全運行に欠かせない要素です。ブレーキパッドやブレーキオイルの状態を定期的に確認し、異常を感じたらすぐに整備を行いましょう。長時間の運転や重い荷物を運ぶトラックでは、ブレーキの負担が大きくなるため、特に注意が必要です。

4. バッテリーの点検

トラックのバッテリーは、エンジン始動や電装品の動作に欠かせない部品です。定期的にバッテリーの電圧を測定し、劣化が見られる場合は早めに交換することが推奨されます。バッテリーの寿命は2〜4年が一般的ですが、使用環境によって異なるため、日頃のチェックが大切です。

5. クーラントのチェック

エンジンを適切な温度に保つために、クーラントの状態をチェックしましょう。クーラントが不足していると、エンジンがオーバーヒートする可能性があり、重大な故障を引き起こす原因となります。定期的にリザーバータンクを確認し、必要に応じて補充を行います。

6. ライト・ウインカーの確認

ライトやウインカーが正常に作動しているかをチェックすることも重要です。これらは夜間の運転や悪天候時の安全を確保するために必要な機能です。切れた電球があればすぐに交換し、適切に整備するようにしましょう。

7. 車体の洗車と点検

定期的にトラックを洗車し、外装の状態を確認することも大切です。泥や汚れが付着したままでは、車体の錆や腐食の原因になります。洗車時に小さなキズや損傷を発見できれば、早期に対処することが可能です。

安全な運行と車両の長寿命化

トラックのメンテナンスは、安全な運行と車両の長寿命化に欠かせないものです。定期的なチェックと整備を行うことで、故障や事故のリスクを最小限に抑えることができます。トラックドライバーやオーナーは、日常的にこれらのポイントを押さえ、しっかりとメンテナンスを行うよう心掛けましょう。

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